カラー暗室日記

暗室は、清く正しく美しく

プレフラッシング(副露光)

プレフラッシングのテストをしました。カラー暗室ではモノクロ暗室と違い、コントラストの調整が簡単にはできません。カラープリントのコントラスト調整の手段としては、

  • 印画紙を変更
  • ネガキャリアのアンチニュートンガラスの有無
  • プレフラッシング(副露光)
  • 引き伸ばしレンズを変更
  • 現像時間の変更
  • 現像液に10 ml / L hydrogen peroxideを加える
  • Develop, fix, wash, rehal bleach, wash, redevelop

などが挙げられています。実際にいくつか試してみたんですが、実際に効果を感じるものもあれば、あまり効果の感じられないものもあります。

この中でもっとも影響の大きいのは、印画紙の選択!そしてプレフラッシングは、コントラストを和らげる手段として有効です。

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わたしのやり方は、まず引き伸ばしレンズの真下に白紙(コピー紙など)をおいて、光を拡散させた状態で、1秒ごとに段階露光します。

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写真だとわかりにくいですが、2秒目までは変化がなく、3秒目から紙の地色に黄色いかぶりが起こり始めます。ほんとはさらに絞りを調整して、2秒と3秒の間を細かく調べたほうがよいのですが、今日はとりあえず2秒で。

これは15秒の露光のみのプリント。

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以下は15秒の露光に、2秒のプレフラッシングを与えたプリントです。

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空の部分(ハイライト)にうっすらと雲が出て来ました。また、全体的にハイライトが落ちて、コントラストが和らいだ状態になります。ただしやり過ぎると、かぶったようなプリントになるので注意。

そこから、明るい部分を焼き込みして完成。

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写真だとつぶれて見えてしまいますね、残念!