カラー暗室日記

暗室は、清く正しく美しく

カラーネガフィルム現像について1

フィルムが4本たまったので、今日はカラーネガフィルム現像をしました。

個人でカラーネガフィルムを現像するには、いくつかの方法があります。詳しくは、tokyo-photo.netさんの「カラーネガフィルムの自家現像」のページに事細かに記載されています。ほんとすごいなー、何度読んだことか!

【薬品について】

1)市販のホビー処理液を使う

  • 薬液タイプ(商品例:ローライDigibase C-41)
  • 粉末タイプ(商品例:Tetenal C-41 Press Kit for Color Negative Film)

2)薬品を自家調合して使う

  • CD-4(カラーネガ用現像主薬)がいまは入手困難のようです。また乾燥状態でも劣化しやすく、長くは保存出来ないとのこと。挑戦される方は「FC-1改処方」で検索するとよいかと思います。yahoo!知恵袋で暗室関係の質問にズバズバ答えてるphotog_6666さんが考案されたようです。この人すごいですよねー!

3)ミニラボ用の薬品を使う

  • 薬液タイプ(商品例:オリエンタルカラ- CNLやBANなど)
  • 錠剤タイプ(商品例:DNP/三菱用 ECOJET-N)

あとは、ペーパー(印画紙)用の薬品を薄めてフィルム現像薬品として代用している人もインターネットで見かけます。ただ、あくまでも可能であるけど、メーカーが分けて出しているということはそれぞれのものを使うのがベストなのだろうと私は想像しています。

というわけで、私は写真屋さんに自現機がある限り続けやすいと踏んで、3)の方法で処理しています。ミニラボ向けの薬品には上記したように「薬液タイプ」と「錠剤タイプ」の2通りありますが、私は酸化による母液劣化を気にしなくていいかなと思ったのと、あまりされている方がいなさそうだったので人柱もかねて、錠剤タイプのECOJET-Nを水に溶かす方法で処理しています(でもほんとに「錠剤タイプ」が劣化に強いかどうかは検証していません)。

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次に薬品、とくに現像液の使い方についてです。

【薬品の使い方について】

1)ワンショット式

  • 1回ごとに使い切り。薬品の使用量は多いですが、安定しそうです。薄めて使うmacchann式など、検索するといろいろでてきます。

2)使用液+補充液 式

  • 「使用液」で現像処理するごとに疲労した分、現像能力の強い「補充液」をつぎ足し、疲労を回復させてくり返し使う方法。写真屋さんではこの方法で処理されています。

3)使用液の使い回し式

  • 「使用液」で現像処理するごとに疲労した分、現像時間を延ばして繰り返し使う方法。

こちらも詳しくは先述したtokyo-photo.netさんの「カラーネガフィルムの自家現像」のページを読むべきです。わたしは安定性と処理本数から写真屋さんの従来式である、2)の方法でやっています。

最後に、現像処理のやり方についてです。

【現像のやり方について】

1)小型タンクによる撹拌現像

  • モノクロフィルム現像同様、小型の現像タンクに薬品をいれ、手で撹拌処理を行う方法です。処理中、タンクの温度を安定させるため、バットにお湯をはって、そのなかで処理するなどの工夫が必要です。

2)ロータリー式 現像

  • 現像タンクを横にして回転させることで処理する方法です。使用する現像タンクの半分ほどの薬品量で処理できるメリットがあります。joboなどのロータリーシステム(お湯の温度の調整をして自動でタンクを回転させ続けてくれる)を導入するほか、お湯をはったバットの中にキャスターを置き、その上で現像タンクを転がす手動式が可能です。

3)深タンク式(バスケット式) 現像

  • ヒーターを投入した水槽に、塩ビのパイプを数本入れ、それぞれに現像液、漂白定着液などをセットしておきます。普段は落とし蓋をセットしておき、使用の際は蓋を外して、リールに巻いたフィルムを沈めて処理します。処理は全暗の中で必要があります。

わたしははじめ、熱帯魚用のサーモヒーターを用意して、1)のやり方でやっていました。

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小型タンクを開け、自分の手で現像処理されたフィルムを取り出したときは感動しました!ただお湯の用意などの準備に、私の環境では時間がかかっちゃうので、いまは2)のjoboによるロータリー式に切り替えています。

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ちなみに廃液処理ですが、市役所の産業廃棄物業者リストから「廃・酸」「廃・アルカリ」の業者をリストアップして問い合わせるのがよいと思います。または近所の写真屋さんに相談するなどして、有料で引き取ってくれるところを探すのも手かと思います。

長くなったので、つづく。